突然、漏電ブレーカーがバチン!と落ちて家中の電気が消えてしまって驚いた経験はありませんか?
一瞬、「えっ?!停電?」と思い、近所の家を確認すると、自分の家だけ電気が消えている。
となると、漏電ブレーカーが落ちてしまったんだ!と気がつきますよね。
多くの場合は、何か消費電力の多い家電をたくさん使用していることが原因だったりします。
契約しているアンペア以上のアンペアを使用すると、ブレーカーは落ちます。
例えば、エアコンとドライヤーと電子レンジと炊飯器を同時に使うなど。
契約しているアンペアによっては、これだけでは落ちない家もありますが、契約しているアンペアが少ないと、この使い方をすると落ちます。
その時は、自分にも心当たりがあると思うので、家電の使用を一時的に控えれば回避できます。
しかし、問題は多くの家電を使った覚えがない場合。
そんな時は、どこかで漏電している可能性があります。
漏電について分かりやすく説明
漏電とは、その字の通り電気が漏れるということです。
電気の流れを分かりやすく、水に例えます。
水(電流)は、通常水道管(電線)を通って流れますが、その水道管に、破損や劣化により穴があいていると水は漏れますよね?
この水漏れの状態が、電気でいう漏電です。
厳密にいえば、電気の場合は電線の周りに絶縁体(電気を通さない物質で出来たカバー)がされていますので、その絶縁体が破損することで電気が漏れ、漏電します。
漏電してしまうと、最悪の場合火災につながってしまいます。
漏電による事故の事例
漏電が原因で火災になってしまったケースをご紹介します。
その家は、モルタル壁を使っている家で、モルタル壁の下地にはラス網と呼ばれる金網が使われます。
ちなみに、モルタル壁というのは、砂とセメントと水を混ぜて作った、コンクリートのような壁のことです。
このモルタル壁の中を、電線がとおっていたのですが、なんらかの原因で電線の絶縁体が破損し、壁一面に張り巡らされているラス網に漏電しました。
すると、ラス網は真っ赤になり、壁一面から火が出てしまったという事故が実際にありました。
これは少し昔の話で、現在はラス網の間に電線を通すときは、簡単に破損しない絶縁体を使用するようなので、こういった事故は減っているようですが、実際に漏電が原因で火災に繋がってしまう危険性があるということは、認識しておく必要があります。
ブレーカーが落ちた場合、漏電している場所の見つけ方
漏電しているかな?と思ったときには、その漏電している場所を特定する必要があります。
どこが危険な場所なのか分からないままでは、ちょっと怖いですよね。
では、その漏電している場所を見つける方法をご紹介します。
まず、写真を見てみると漏電ブレーカーと、安全ブレーカーがありますね。
本当は、この2つ以外に左側に「サービスブレーカー」と呼ばれるものがあるのですが、漏電したときにはあまり関係ないので、ここでは説明は割愛します。
漏電ブレーカーとは…?
住宅内の電気が漏電した場合に、瞬時に電気を止めて事故を防いでくれる装置。
安全ブレーカーとは…?
分電盤から各部屋へ電気を送る回路に取り付けられている。ショートしたときや、家電の使いすぎで過電流になってしまった場合に電気を自動的にしゃ断し、電線を保護する装置。
写真は、ちょっと見にくいですが、
赤:入り 緑:切り となります。
なので、すべて赤色の状態は、電気が通電している状態。つまりは、通常生活しているとき、ブレーカーはこの状態になっています。
これが、漏電ブレーカーが落ちて電気が消えてしまうと…?
漏電ブレーカーだけが落ちた状態になります。
さて、ここから漏電箇所を探すことになります!!
まずは、安全ブレーカーを全て切ってください。
その後、漏電ブレーカーを入れます。
ここで注意なのが、必ず安全ブレーカーを切ってから、漏電ブレーカーを入れてください!
安全ブレーカーを切らずに漏電ブレーカーをあげても、また落ちてしまいます。(笑)
その後、ひとつずつ安全ブレーカーを入れていきます。
どこで漏電ブレーカーが落ちてしまうか分からないので、ちょっとしたロシアンルーレット的な感覚になります。(ドキドキ)
そして、ある安全ブレーカーを入れた瞬間、漏電ブレーカーが落ちたら…!!
その場所が、漏電している場所になります。
安全ブレーカーには、どの回路がどの部屋へいっているのか記載がありますので、どの部屋で漏電が起こっているかは判断できます。
漏電の場所が分かったとしても、もしかしたら2か所で漏電しているという可能性もありますので、念のため安全ブレーカーは全て試してみてください。
漏電している場所がわかったら、その場所だけ安全ブレーカーを切っておいて、その他の電気は使用しても問題ありません。
漏電している場合は、どこに連絡すればいい?
さて、漏電している場所が分かったところで、次はだれに頼めばいいのか悩みますよね。
分電盤廻りを触ることができるのは、電気工事士の資格を持った人のみです。
まず、賃貸に住んでいる人は、大家さんか管理会社の方に連絡してください。
持ち家の方は、かかりつけの街の電気屋さんなどがあれば、そこへ電話してください。
万が一、調べても電気工事店が近所になかったりする場合は、電力会社へ電話をすると、電気工事店を紹介してもらえるかもしれませんので、相談してみてくださいね。
まとめ
電気は、目に見えませんし、臭いがするわけでもありませんので、漏電してしまうと怖いものがあります。
素人で判断できるのは、漏電場所だけです。
漏電している場所が分かったからといって、自分で修理をしようと試みないように注意してください。
漏電場所がわかると、電気屋さんに話もしやすいですし解決が早いですので、ここまで自分で確認しておくと、対応がスムーズですよ~。
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